本日は、東京都江東区大島店にお持ち込みいただいた“トヨタ電動ミシン RA510”を修理しました。
担当はミシンショップタケダ修理センター課長1級縫製機械整備士の斉藤です。
今回の依頼内容は…
『上糸調子器を強くしても上糸が締まらず、生地の裏側がループ状に…』
そんな依頼内容でした。
【故障内容】
・糸調子器不良
診断結果を結論から申し上げますと、上糸調子器が全く締まらない状態だった為、上下のバランスが取れず、下糸がループ状になってしまう…
つまり上糸調子器の不良が今回のトラブルの原因だということがわかりました。
ミシンの上糸調子は、内部にある2枚の皿で調整します。
糸掛けをすると、自然とこの2枚の皿に糸が挟まります。
上糸調子器を強めるとこの皿が締まり、逆に弱めると皿が弱まることで、下糸とのバランスを取ります。
ミシンは押さえ金を下ろすことで、この上糸調子器が作動する仕組みなのですが、今回は押さえ金を下げても、上糸調子器が全く作動せず…
そんな内容のトラブルでした。
まずはサイドカバーを開けて、上糸調子器が作動しない原因を探します。
やはり、押さえ金を下げたときに動くはずの部品が動かず、その部品が動かない事で、上糸調子器の2枚の皿は常に開きっぱなし…
この状態では上糸調子はゼロです。
この部品が正常に動くようになるよう整備します。
さらには弱くなった張力を復活させるために、上糸調子器を張力を少し強めに設定しました。
はずみ車を回すと、ミシンが全体的に重かったため、釜を外し、全体的に掃除をしてから連結に注油を施します。
最後に下糸のボビンケースを調子を取ってから、上糸調子が4~5の中間地点で、通常の生地が綺麗に縫えるように設定して完成です。
今回はなんとか修復できましたが、トヨタミシンを手掛けてきたアイシン精機はミシン事業から既に撤退してしまったため、部品に破損があったときなどは供給が難しくなるかもしれません…
当修理センターでは、メーカーには既に部品が無い古いミシンや、リッカーミシンや今回のトヨタミシンのように、既にミシン製造を辞めてしまったミシンメーカーの部品もたくさんストックして、出来る限り古いミシンでも修理できる体制で依頼を承ってます。
『直らない…』『部品が無い…』と言われてしまったミシンでも、私共では解決できるかもしれません。
あきらめずに、是非一度、当修理センターにお問い合わせください。
見積もりは全て無料で承ります。
≪今回のミシン修理作業内容≫
メーカー|TOYOTA 電動ミシン
機種名・型番|RA510
故障内容|糸調子器不良
修理箇所|上糸調子器周りの分解修理及び張力調整・全体的な掃除及び注油
『ミシンの調子が悪い!』と感じたら…
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