本日は、出張修理で東京都渋谷区まで伺い“ブラザー家庭用刺しゅう機能付コンピュータミシン イノヴィス QC700(EMU1602)”を修理しました。
担当は、ミシンショップタケダ修理センター縫製機械整備士の藤川です。
今回の依頼内容は、
『動きが悪く、止まってしまう…』
そんな依頼内容でした。
側面・前面パネルを取り外してみたところ、天秤付近にけっこうな量の糸が絡んでるのが分かります。
これが動きを鈍くさせてた原因です…
また、全体的にこれもけっこうな量の埃が確認でき、今回は糸絡みや埃がミシンの動きを邪魔してたようですね…
まずは糸絡みを全て除去し、たまった埃も綺麗に掃除します。
全体の動きがスムーズになるように天秤付近を中心に連結に注油します。
説明書にも記載がありますが、ゴミが溜まりやすい釜周辺は、お客様にもメンテナンスしてほしい箇所です。
これをやっていただけるだけでもミシンの寿命は大きく変わります。
点検中に下糸巻きのゴム輪が消耗してることがわかりました。
ゴム輪は車でいうところのタイヤのようなパーツで、使用頻度が高いと擦り減ります。
タイヤと一緒で通常は、平均的に擦り減るのですが、特に一部分が集中して擦り減ってるのがわかります。
下糸巻きの回転軸から、ほんの少しですが異音が聞き取れたので、念の為、下糸巻の機構は全て分解して調整してからゴム輪を交換させていただきました。
気になってた異音も無くなり、ゴム輪も正常に動いてくれてます。
最新型のミシンは、使い方を簡単にすることに舵を切ってますので、ご自身での細かいケアができにくくなってます。
今回の天秤への糸絡みも最新型ミシンが故のトラブルだと思います。
お客様には今後の注意点として…
縫い始めに、上糸がたるまないように、針を通した後の糸を指で少し張ってもらうようにお願いしました。
特に刺しゅう糸は、少し暴れやすいので、糸がたるみやすく、その結果天秤に糸が絡んでしまうことがあります。
縫い始めてしまえば絡まりにくく、絡みやすいのは縫い始めが多いはずです。
同じようなトラブルにお困りの方は参考にしていただければ幸いです。
メーカー|brother 家庭用刺しゅう機能付コンピュータミシン
機種名・型番|イノヴィスQC700(EMU1602)
故障内容|動きが悪く、止まってしまう
修理箇所|糸がらみ掃除を含めたメンテナンス・下糸巻ゴム輪交換
brother公式HPでも当店が紹介されてます。
『ミシンの調子が悪い!』と感じたら…
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