本日は、出張修理にてお預かりしました“ブラザーコンピュータミシン イノヴィス4000(EMS92)”を修理しました。
担当は、ミシンショップタケダ修理センター1級機械縫製整備士の名取です。
『スタートボタンが効かない…』
『糸が切れたり絡まったりする…』
『針が釜に当たる音が大きい…』
その場で対応できる内容ではなかった為、お預かりさせていただきました。
まず、スタートストップボタンが効かないときがある…
結論から申し上げますと、スタートストップの動作基盤の不良でした。
これは技術ではどうすることも出来ず、基盤の交換となります…
次に、糸が切れたり、糸が内釜に絡まったりする症状…
このお客様はかなりのヘビーユーザーで、それが伺いとれる釜の状態でした。
ヘビーユーザーにとって内釜(ボビンケース)は、私は消耗品だと考えてます。
厚地から薄地まで、色々な生地を縫えば、時には針に負荷がかかり、内釜をキズつけることもあるでしょう。
内釜に糸が引っ掛かる程のキズがつけば、このキズを目の細かいやすりで研磨しなければなりません。
写真のように、あまりにも酷ければ交換が必要です。
内釜はプラスティックパーツの為、傷つきやすく、便利な水平釜の弱点でもありますが、この点は仕方ありません。
ただ、機種によっても異なりますが、水平釜の内釜(ボビンケース)は、1,000円~2,000円程度の部品です。
ある程度の時期が来れば交換して、他の大きなトラブルを未然に防ぐことが得策だと私は考えます。
針と釜の隙間調整…
この症状も、糸辛みなど、針棒と釜へのストレスが原因だと考えられます。
内釜(ボビンケース)にキズがあり、糸が何度も絡めば、当然針棒にも何度も負荷がかかります。
針棒と釜のタイミングは、とても繊細で、少しでもずれてしまえば、針が釜にぶつかりますし、最悪は糸をすくわなくなります。
改めて、ミシンはとても繊細な家電製品であることが分かります…
針と釜の隙間を丁寧に調整して、今回の修理は完成です。
≪今回のミシン修理作業内容≫
メーカー|brother 家庭用コンピュータミシン
機種名・型番|イノヴィス4000(EMS92)
故障内容|スタートボタンが効かない・糸が絡まる・針が釜にぶつかる
修理箇所|スタートストップ基板交換・内釜交換・針と釜の隙間調整
brother公式HPでも当店が紹介されてます。
『ミシンの調子が悪い!』と感じたら…
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