職業用ミシンで『目飛び』『針折れ』などの症状のお問い合わせが増えてます。
もちろん釜のタイミングずれ等、ミシン本体のどこかに故障が原因の場合もあります。
ただ、お問い合わせ前には必ず確認してほしい箇所があります。
この記事に最後まで目を通していただくことで『目飛び』『針折れ』の悩みが解決するかもしれません。
確認するポイントは主に3つです。
1.針が曲がってないか?
2.生地と針の関係は合ってるか?
3.針の取り付けは方は正しいか?
1.針が曲がってないか?
針は折れるまで使えと思ってませんか?
機種によっても若干異なりますが、職業用ミシンの回転数は約1600針/分です。
つまりそれだけの回数、針は生地を貫通し続けますのでの剣先は当然痛みます…
目で見ても分からない程度に、針の剣先は曲がったり傷ついてたりすることで目飛びや糸切れは起こります。
さらに糸調子が崩れることもあります。
この時、下手に糸調子ダイヤルをいじっても当然改善はしません。
我々は修理前に必ず針は新しいものと交換しから作業に取りかかります。
ミシンの針は折れるまで使えるわけではありません。
ミシンの調子が悪いと感じたら、色々いじる前に、まずは新しい針に交換して試し縫いをしてみてください。
これだけで『目飛び』『糸切れ』が改善するかもしれません。
2.生地と針の関係は合ってるか?
単純にデニムやキルティングのような厚地を細い針で縫えば、それだけ針にストレスがかかります…
厚地なら14番~16番程度の番手の針に交換してから縫うことをお勧めします。
逆に太い針のままで薄地を縫えば、生地にそれだけ大きな穴を開けてしまうので、糸調子が崩れる可能性があります。
生地と針のバランスは、ミシンをお使いいただくうえで、かなり需要なポイントとなるのです。
3.針の取り付けは方は正しいか?
『目飛び』『針折れ』の問い合わせの中でも最も多いのが…
『針の取り付けは方は正しいか』です。
工業用針(DB針)は家庭用ミシン針とは異なり、このように柄の部分が丸くどんな向きでも取り付けることができます…
言い換えれば簡単に間違って取り付けてしまうのです…
また、きちんと取り付けたつもりでも、ネジで固定する際に針の向きが動いてしまうこともあります。
これはミシン熟練のベテランの方でさえ間違うことがあるぐらいです。
針の向きの確認は針先の方で行っていただくのがベストです。
片側は針穴から柄に向かって長い溝がございます。
爪を立てて触りますと確認がしやすいと思います。
逆側は針穴の上がえぐれてます。
こちらは比較的見た目でも確認しやすいと思います。
ミシン針取り付けの考え方…
参考までによくある針の取り付け間違いについて情報共有させていただきます。
ミシンは基本的に釜がある向きにミシン針の溝側を向けます。
職業用ミシンの釜は正面向かって左側を向いてますので、溝側も左を向き、えぐりが右側となります。
このように釜側から見ると長い溝と針穴が見えるように取り付けます。
【ダメな例】向きが正しくない…
釜の方向から見て針穴が見えない…
少し斜めにつけてしまってまう…
溝側とえぐり側を逆につけた場合、釜の剣先が針の近くを通過する際に針と接触します。
このように取り付けてしまいますと『目飛び』『針折れ』の原因となります。
この記事のまとめ
ミシンの調子が悪いと感じたら、まずは色々いじる前に、必ず針を新しものと交換して試してみることをお勧めします。
それでも改善しない場合は、針に原因はないということになりますので、改めて故障個所を探すこととなります。
新しい針を正確な向きに取り付けるだけで改善するケースは少なくありません。
稀に百均などで販売してる粗悪な針や糸が原因でミシン不調の報告もあります。
オルガン社製やクローバー、シュメッツなど有名メーカーの針をお使いいただくことを強くお勧めいたします。
それだけ針は繊細な道具なのです。
今回は職業用ミシン 針の取り付け方法と注意点についてご紹介させていただきました。
最後までお付き合いいただきありがとう御座いました。
『ミシンの調子が悪い!』と感じたら…
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